ニホンミツバチ働き蜂の体調の見分け方
冬場のニホンミツバチは痩せている個体を見かける事が多いです。
他の一般的な昆虫と違い、ニホンミツバチは冬に卵を残し死滅したり、冬眠したりしません。
十分に食料の貯蓄のある巣にて長い冬を仲間達とともに耐えてすごしています。
ので、
ニホンミツバチ働き蜂達は冬場は夏場のように激しく行動したり、
巣の外へ命懸けでエサ(花の蜜や樹液など)を求めて出掛けたりする事は少なくなります。
ので、
運動量は減り ← 結果代謝も減り ← 心拍数も減り寿命がのびます。
多くの資料に働き蜂の寿命は
夏場はおよそ1ヶ月から1ヶ月半
冬場はおよそ3ヶ月くらい
とあります。
実際にそうなのか、一匹一匹にGPS付けて追跡調査をしてみたいものです。
冬場のニホンミツバチ働き蜂は痩せている事が多いと最初に書きましたが、
ニホンミツバチの働き蜂の「痩せ具合」はお腹の黄色と黒のシマシマの部分を見るとわかります。
健康で栄養たっぷりの活動的なニホンミツバチ働き蜂の場合はお腹の黄色と黒シマシマがハッキリわかります。
これに対して冬越しに適応し代謝の低下したニホンミツバチ働き蜂、
或いは夏場でも飢餓状態で栄養不足になったニホンミツバチ働き蜂は痩せてしまい、
お腹のシマシマの黄色い部分が隠れて黒ばかりとなります。
トップ画像がその冬場のニホンミツバチ働き蜂の写真で、お腹のシマシマの黄色い部分がほとんど見えませんね。
ニホンミツバチ達の健康状態のチェックに真っ先に見る部分が自分の場合ここです。
他にも触角の動き、羽の閉じ方、体の傾き、前足の使い方なんかも調子の悪い個体は変なので見分け、気付くポイントです。
体調に問題のある働き蜂の多いニホンミツバチ群は、何らかの問題が発生している場合があるので気を付けたいですね。
春先を過ぎ、既に暖かくなり午前中で気温20度に達する毎日となり、飛行による働き蜂の体温低下がそれほど問題では無くなって来た頃となっても、
巣箱に帰りついたニホンミツバチ働き蜂が巣箱出入り口への着地に失敗して肩で息をしている姿を日常で見かけます。
最初にこれに気づいた10年程前、「もう暖かいし、上手く飛べない病気の働き蜂かな」と思いましたが、よく観察を続けると間違った見解でした。
働き蜂達は、単に全力で仕事(花の蜜集め等)して真面目に全力限界まで頑張って飛んで帰って来て、フラフラになって帰宅してくるんですね。
だから巣箱出入り口に着地する直前に、ちょっとした風なんかで簡単にバランスを崩して変な所に降りてしまうのです。
そして一回降りてしまうと疲れきってフラフラなので少し休憩が必要な場合が多いのです。
ニホンミツバチって本当に凄い生き物ですね。