ニホンミツバチ保護飼育 佐々木 伸一

トップページ > 蜂についての解説 一覧 > 2020.09.25 二ホンミツバチ 014番

2020.09.25 二ホンミツバチ 014番

2020.09.25 二ホンミツバチ 014番

2020年の4月7日、
その日は「春は桜」という言葉通りの美しさで各種の桜の木々が華やかでした。

はやくも散り始めた桜の木もチラホラ見えはじめた中、
20190402巣箱よりの第一分蜂群が満開の桜の枝へ蜂球となりました。


一般的にその巣箱からその年最初に出てくる第一分蜂群は巣箱から至近の場所に蜂球となるものですが、
この分蜂トルネードは風が強い中、川の方へ向かう気配を見せたので、
先回りして川の土手で「通せんぼ」しました所民家の庭の桜の枝へ蜂球となりました。


蜂球になったのですが、

先日に続いて蜂球が2つに分離してます。

桜が満開なので、蜂球の近くの桜の花にはセイヨウミツバチも沢山訪花してます。
セイヨウミツバチは近くでニホンミツバチが訪花していると追い回しタックルしたり齧って殺したりもするのですが、
さすがにニホンミツバチ分蜂の大群だと攻撃は仕掛けて来ないようですね。


蜂球の様子を見て安定してるのを確認し、
確実に収容するにはまだ時間が早いので、

しばらくニホンミツバチ蜂球放置して他の作業して戻ってみると、

小さい方の蜂球は、ほぼ消滅し大きい方へ合流したようです。

この後用意した巣箱に難なく収容しました。


のですが、


日没後に巣箱を設置場所へ移動させる為に抱えて車まで運ぶ際、
巣箱内部でドスンと蜂球が巣箱の床へ落下してしまいました。


いつものように慎重に運んだつもりだったのですが、

今年の改良巣箱は
巣箱内部にての
ダニ、
アリ、
カビ、
などの移動経路や隠れ場所を無くす為に、
働き蜂達が手足で掴まる凸凹を充填剤で埋めて無くしてるのが落下の原因と思われます。


落下後、車の助手席に載せて運んでる最中ずっとニホンミツバチ達のヴーンという音が聞こえてました。
本当ゴメンなさい。



設置場所のお宅に到着し車から巣箱を運ぶ際にはかなり慎重に運びましたので、再びの蜂球落下はしませんでした。

しかし、
更に翌日の巣箱の計量作業時にも再び巣箱内部で蜂球が落下してしまい(一晩あれば巣房の基部が出来、つかまる所が出来て落下しづらくなるという甘い楽観がありました)、

2度目の巣箱内での蜂球の落下です。


こうなると、この群は逃去する気満々と推察されておりました。


気をつけていたのですが、逃去の予兆は捉えるのが難しく、発見は偶然でした。


いつものようにニホンミツバチ達の巣箱の御世話の為、
車で現場について、計量器を取り出そうと車の後ろに向かった所、
視界の隅に乱舞するニホンミツバチ達の曲線の軌跡の一部がたまたま見えました。

気付いた瞬間に即座に追跡を開始です。


しばらく追跡すると

竹やぶの中の高い木に蜂球となるのを確認しました。

蜂球がまた2つに別れてましたが、一昨日の7日と同じ群なので同じ状況だと気にしませんでした。


時間が14時を過ぎていたので、今とまった蜂球が本日再び移動開始する可能性は低いので、
いったん車に戻り7日に設置した20200407収容群保護飼育巣箱へ確認に行きました。←(この時点でこのニホンミツバチ蜂球が逃去群なのか別の分蜂群なのか不明)



巣箱を確認すると、

やはり逃去群でした。

巣箱内部は収容から2日たっているのに巣房は殆ど下がっておらず、
という事は、
最初の巣箱内部での蜂球落下で、逃去する事をニホンミツバチ達は決めていたようです。


竹やぶに入って収容作業を開始する前に、近在の住人のおばあさん方にその旨伝えてから降りて行きます。


体のあちこちに竹や野バラの切り傷をつくりながら進むと、
なんと現場の地面は、よどんだ水溜まりになってました。

水深は10センチほどです。


自分のいつものやり方は蜂球の真下に巣箱を設置して収容作業するのですが…


しばらく考えて、浅い水溜まりの中にビールケースを置き、
その上に収容の巣箱を用意しました。


見上げると2つあった蜂球は上の高い場所の蜂球の方へ合流してます。

高さは5~6メートル程でしょうか。


収容作業を開始し、ふと見るとビールケース脇の水面に、なんとお尻の大きくて黒い女王蜂の姿が!!

驚いて急ぎ左手で女王蜂を掬い上げ、
女王蜂が元気なのをひと目で確認すると収容巣箱の中へ放り込みました。


蜂球収容作業は、まだ半数もニホンミツバチ働き蜂達を収容出来てませんが、
女王蜂が巣箱へ入れば、
残りの働き蜂と雄蜂達は勝手に巣箱へ入るので放置して現場を離れ他の作業に向かいました。


日没後に戻って確認すると巣箱内でちゃんと蜂球になっており、
また巣箱内部での蜂球落下をしてしまわないように慎重に慎重に(竹やぶで切り傷だらけになりながら)車へ運び、
別の場所に移設しました。


働き蜂達の見てる前で女王蜂を助けたのはポイント高かったです。
その後は再び逃去せず、今の所巣箱にとどまってくれてます。

ページトップへ戻る
Copyright(C) ニホンミツバチ保護飼育. All Rights Reserved.