ニホンミツバチ保護飼育 佐々木 伸一

トップページ > コンセプト

コンセプトConcept

はじめまして。佐々木伸一と申します。地元の島根県に帰ってきてから、ニホンミツバチの保護飼育とスズメバチの駆除業をしていました。特にニホンミツバチの飼育に力を注いでおり、飼育データの収集や毎年の巣箱の試作改良に10年以上取り組んでいます。

昔あるテレビ番組でニホンミツバチの蜂球による集団的なオオスズメバチへの対抗を見て非常に興味を持ち、蜂球の開始要因や成立要件など、あれこれ考えたりしました。ニホンミツバチに対する興味の最初のきっかけだったと思います。

山林や里山の生態系を広く支えているニホンミツバチは、その生息環境において自然環境の健康度を測るバロメーターだとも言えると思います。

ニホンミツバチの繁栄はその自然環境の生態系の健全さを保ち、その健康を後押しする力(自然環境破壊に抵抗する力、自然生態系を元気に保つ力)も微力ながらあるのではないかと思います。

ニホンミツバチは山林や里山の様々な植物の受粉活動や被捕食者生物(色んな生物に食べられるエサ)として重要な貢献をしているのではないかと私は考えるからです。

そんな想いからニホンミツバチ達を保護し、飼育し続けています。

保護飼育巣箱の計量メモ帳 保護飼育巣箱の計量メモ帳です

ニホンミツバチには感情があり、正直に喜怒哀楽をあらわし、そして働き者です。

古くから飼育されていた記録もあり、性格も比較的温厚な生き物で、慣れてくると手の上に乗ってきたり知能も高く賢い生き物です。5歳児ほどの知能をもつとも言われています。

命の概念が人間とは少し違って、巣に生息している群全体で1つの生き物という感覚です。群ごとに、そういう意味で個性というか性格が違ってきたりします。もちろん1匹1匹に命は個別にあります。

巣箱を提供されている事も巣箱内のニホンミツバチはわかっているようで、巣箱を乱暴に扱ったり個体を無理に掴んだりしない限り、刺すことはなく飼育者側と運命協同体との意識もあり、慣れてくると帰巣時に人間の手の上に降りて来ても平気な顔してたりします。

ニホンミツバチの働き蜂 ニホンミツバチの働き蜂。

ニホンミツバチはセイヨウミツバチと違い、1つのところに多数の巣箱を集めて飼育するとよくありません。

なので、ご近所や近隣の市のお宅、友人宅やご紹介いただいてニホンミツバチの保護飼育にご理解いただいた方のお宅敷地内に巣箱を置かせていただいています。

ニホンミツバチの巣箱を移動させるときは車の助手席に載っけます。

巣箱に蓋などせずともおとなしく、何らかの理由でニホンミツバチが騒いでいても優しく話しかけるとおとなしくなるのがほとんどです。

低い声でゆっくりと誠実に声をかけるのがコツです。

巣箱移動中、橋の接続部の段差で減速しなかった為車が大きく揺れ、巣箱内で蜂球が床に落下し巣箱から大量に出てきた事がありましたが、そのまま運転しながらゆっくり話しかけて落ち着かせ、箱の中に皆戻ってもらった事もありました。

巣箱を助手席に載っけての移動で揺られる時間が1時間を過ぎたあたりで「まだ着かないの?」と偵察が1~2匹出て来てはやく下ろせと催促に訴えてきたりします。

ニホンミツバチの蜂球 ニホンミツバチの蜂球。

飼育に勤しむ日々でしたが、思わぬ困難が待ち受けてました。アカリンダニというセイヨウミツバチの持つ寄生ダニが東北、関東方面で突如ニホンミツバチにも寄生しはじめ被害を拡大しはじめたのです。

アカリンダニとニホンミツバチを研究されている方によりますと、アカリンダニ感染は徐々に西日本へ南下し各地で飼育ニホンミツバチ群がかなり失われているとの事でした。

やがて島根県でもアカリンダニ感染によると思われる大被害が発生し、私の巣箱も毎年20箱以上のニホンミツバチ群が駄目になり胸がえぐれるような思いでした。

大量の駄目になった巣箱を回収し自宅作業場で処理を続けるのは本当につらかったです。

しかしまだ生き残っている巣箱はあります。

残存ニホンミツバチの巣箱を世話し、重さを計り記録することで、内部変化の早期発見に務めました。

巣箱の床面清掃をこまめに実施し、少しでも各種のダニ等が動いてるのを発見したら巣箱床土台ごと取り換えて新しい物と交換し、回収した土台は清掃加熱殺菌処理を実施していきました。




そうしてニホンミツバチ群巣箱の喪失は減り巣箱設置数も安定してきた矢先の2017年8月、自業自得な出来事が発生しました。

その年もありがたい事にスズメバチ駆除業の仕事は忙しく、依頼が毎日途切れる事無く2か月ほど休み無く駆除がありました。

スズメバチ駆除は基本的に夜間実施します。

大きなキイロスズメバチの巣 大きなキイロスズメバチの巣です。駆除は毎回真剣勝負です。

昼間にスズメバチ駆除の段取りやその他の種類の蜂の駆除作業を汗だくでこなした作業の後、夜のスズメバチ駆除を続け終えた帰り、疲れ切っていた私は真っ暗な細い道で車ごと崖から転落してしまいました。

かなりの高さから落下し車は全損となったのですが、不思議と体は全く無事でした。

しかし、車に積んでいた手作りのスズメバチ駆除道具もいくつか壊れてしまいました。

色々と出費も痛かった事もあり、翌年スズメバチ駆除業はいったん廃業し都会の工場へ出稼ぎにでました。

もちろん飼育しているニホンミツバチ達の為、1〜2か月に1度新幹線で田舎に帰り、巣箱の世話に駆け回り、ギリギリまで作業して新幹線で戻る生活を繰り返しました。

しかし、巣箱達から遠く離れ、すぐには巣箱の異変に気付けず、結局2018年には10数箱ものニホンミツバチ群を失う事になり、ショックで本当に落ち込みました。

2019年の春、出稼ぎを1年で切り上げて田舎に戻りました。

前年の反省から、働き蜂が自分で清掃できない場所を減らし、巣箱を改良しています。

よりニホンミツバチにとって住みやすく安全性が高く、世話をする人間の側からも作業のしやすい巣箱にするべく、改良をしています。

将来的にはより扱いやすい巣箱へと改良を重ね販売できるようになればいいなと思ってます。

大空を舞うニホンミツバチの分蜂群たち 大空を舞うニホンミツバチの分蜂群たち。

今年の巣箱内部改良の主眼点は、巣箱内での働き蜂が自分で清掃できない場所(ハチノスツヅリガやその幼虫、アリやダニなどの侵入移動経路にもなりえます)を無くす事です。

これで巣箱内での働き蜂のストレスが軽減され(防御しにくい場所からの外敵接近の不安からの解放)、作業効率の向上にて発生する余剰労働力を巣の規模の拡大や防衛戦力の強化へと振り分けられます。

この余剰労働力の分配による好循環は連鎖し群の勢いは増し、ある程度なら放置にもたえられるようになると思います。

ニホンミツバチが本来生息している山野や里山の自然は雄大です。その雄大さが自然の奥深さであり様々な種の進化を促す原動力であり、また複雑に影響しあう「生物種」の多様さの必然性だと思います。

しかし、この雄大な自然も天候気象の変動、大気感染、森林破壊の縦深な拡大には脆さを見せるのは研究者学者ならずとも容易に想像できます。生態系の一部ではなく生態系の全部が根幹的に揺るがされるからです。

『ニホンミツバチの保護飼育、その安定した繁栄を通して、自然環境の豊かさの維持向上に少しでも貢献したい』

田舎でニホンミツバチ達と向き合ってる私の勝手な思い込みかも知れませんが、ニホンミツバチ達を保護し、飼育し続けることが自然環境の保護に繋がると信じて頑張っています。

ニホンミツバチ保護飼育
佐々木 伸一

ページトップへ戻る
Copyright(C) ニホンミツバチ保護飼育. All Rights Reserved.