ニホンミツバチ保護飼育 佐々木 伸一

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2021.08.25 キイロスズメバチ 003番

2021.08.25 キイロスズメバチ 003番

キイロスズメバチの飛行についてです。

九州、四国、本州の各地域において、普遍的に目にする事のあるスズメバチ5種類を身体の大きさ順に並べると、

オオスズメバチ(国内最大種で4〜5センチ)

ヒメスズメバチ(オオスズメバチとほぼ同じサイズ)

モンスズメバチ(2.5から3センチ)

コガタスズメバチ(2〜2.5センチ)

キイロスズメバチ(2センチくらい)

以上となります。

大きいスズメバチほど体重が重くなりますので、

上記は5種は同じ様な身体の構造にて同じ様な飛行原理で飛んでますので、

単純に、小型で軽い程に飛行の機動性(運動性)は高くなります。

つまり、

大きなオオスズメバチでは加速ダッシュした後の急機動(旋回)は基本的に無理で、

そんな事をしたら自重を羽が支えきれず、空気の流れから剥がれて落下してしまいます。←何度かこの様子を見たことあります。

オオスズメバチよりも身体の小さく軽いキイロスズメバチも、ダッシュ加速した後の急機動は苦手なようですが多少無理な飛行をしても空気の流れから剥がれて落下してしまう個体を自分は見た記憶がありません。

↑ダッシュ潰しなどでキイロスズメバチの飛行進路を無理矢理捻じ曲げて、結果ヒラヒラと数十センチ墜落しかけたキイロスズメバチ個体も時折見かけましたが、大抵は飛行姿勢を落下までに取り戻し退避飛行して行きました。

↑ヒラヒラと非自律飛行にされたキイロスズメバチはほぼ戦意喪失するので、次の(他の)キイロスズメバチに注意を向けても大抵は問題ありませんが、絶対ではないので意識の1割位は逃げ去るまで残します。

 

スズメバチ達は一般にダッシュ能力に優れ、

空中で獲物(各種昆虫など)に抱き付いて強力なアゴで噛み砕き仕留めるのがセオリーの狩りを日常としているようです。

ダッシュした後、獲物が気付いて回避行動をとった際のリカバリー飛行の能力は身体の比較的小さいキイロスズメバチは有利で、

これは高い狩猟能力に直結し、

狩猟の失敗が少なくなるという事は、それだけ群の繁栄度合いも高くなりやすい要因と言えると思います。

実に様々な生物が多様に活動している日本の山野や里山の自然環境の中で、

異様に巨大な巣を夏から秋のワンシーズンで作り上げてしまう過剰な群の巨大化は、ひとえに高い狩猟能力が主要な要因ではないでしょうか。

トップ画像は軒下に作られたキイロスズメバチの大きな巣です。

 

この狩の成功率を高めるキイロスズメバチの高い飛行能力は、

巣や仲間を護る為の大型動物相手の戦闘飛行にも発揮されてしまいます。

 

駆除では、キイロスズメバチが乱舞して飛び回る様な駆除は駄目なので、そうならないよう駆除しますが、

時折、キイロスズメバチが乱舞してしまっている現場に駆除で呼ばれる事もありました。

一般に上記5種のスズメバチは人間に反撃の為に襲撃行動をとる時は、スズメバチ働き蜂の各個体は皆目視してからの接敵(接近行動)ばかりです。

なので、

 1. こちらを十分把握してなくて様子見や考え中な奴、

 2. こっちに気付いて接近ダッシュするスキをうかがって緩い飛行してる奴、

 3. 既に接近ダッシュの為にこちらを向いている奴、

の3つに頭の中で整理し順に対応できるように余裕を持ち、現場の主導権を握ります。

対応は常に早め早めで丁度いいと思います。

これがスキだらけで主導権握れずキイロスズメバチの側にいいように飛び回られてしまうと、

ナメられて次から次とダッシュの連続を受け刺されやすくなってしまいます。

3つに整理し、キイロスズメバチの行動にいちいち反応し(慣れてくるとダッシュしそうな奴に先手で眼(ガン)を飛ばして怯ませる)気疲れさせるのは、ある程度キイロスズメバチの巣から距離のある現場にて有効です。

大型の巣の至近だと、駆け引きも何もなくキイロスズメバチ達は躊躇なく群がるように全方位に囲い込んでの反撃の襲撃行動をとります。

巣の位置と距離はどの現場においても必ず頭に入れておかねばならない基本情報ですね。

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